みをつくし料理帖
燦燦と日差しの降り注ぐ中を、船頭がゆっくりと棹を操って飯田川を下っていく。
棹が差し込まれる度に小さな波が生まれ、ちり梅の花筏が河岸へと寄せられる。
今読んでいる「みをつくし料理帖」 第2巻の始まりの文章です。
作者は高田(タカダ) 郁(カオル)さん。
時代ものならではの文章がとても気に入っています。季節が変わるごとに背景に出てくる花や木々の様子、野鳥の鳴き声、虫の音色、物売りの様子。
若い女料理人澪が多くの苦難を乗り越えて一流の料理人に成長していく話です。
全10巻の長編小説で1巻ごとに素敵な副題、1章ごとに料理の名前がついています。
澪は幼いころ水害に遭い両親を亡くし、大阪の料理屋に奉公。今は江戸の「つる屋」でお客様が喜んで食べてくれる新しい料理作りを頑張っています。
澪には、夢があります。大阪で奉公した料理屋、天満一兆庵江戸店の再建です。
澪と同じ水害で天涯孤独となった幼なじみの野江は今吉原で生きています。
水害で離ればなれとなったけれど、思いがけない形でお互いに居るところを知ったのです。吉原にいる野江とは、逢いたくても逢えない。なんとか野江を吉原から出してやりたい、と澪は思っています。
最後に、澪がどんな料理人になるのか、とても楽しみ。そして、いつか吉原を出た野江と逢うところを見たい。
私は今この本に夢中です。少しでも時間があったら読みたい。でも早く読み終えてしまうのはもったいない。1巻読み終えたら前の巻を読み返し、じっくり楽しみながら読み進めています。
by KI
2026年 8月 18日











